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ある会員の活動 9

今日は久々に涼しくて眠くてたまらない。

睡眠時間はある程度確保しないともたない体質なので、女子サッカーもすべて録画で観ていたのだが、決勝は朝起きたらまだやっていた。

沢の同点ゴール、PK戦。いや、よかった。

その後、また録画で観る。なにやってんだか。

そんなことはどうでもよくて、7月3日(日)に会誌5号の品評会があった。

場所は江東区の砂町文化センター。

確か、ここでのイベントがヴェルヌ研結成のきっかけとなったとか。

いうなれば発祥の地か(違ってたら誰かフォローしてください)。

砂町銀座という大きな商店街を通って行く。日曜日なのに八百屋や肉屋をやっている。いつ休むのか?

早めに文化センターに着く。1階が図書館で、ちょっと覗くと、集英社文庫『アドリア海の復讐』(マチアス・サンドルフ)などちゃんと置いてあった。

13時から品評会。参加は7名。会長の司会で、次回特集の内容や読書会いつやるか、などの協議をおりおりにはさみつつ進行。

内容についても活発に議論があった。

特に倉方健作氏の「追いすがる船影 ――ランボーと『海底二万里』をめぐる「伝説」に抗して」は、同人誌ではもったいないレベルという高評価の声があがった。

ランボーの詩「酔いしれた船」には『海底二万里』の影響があるという定説に根拠がないことを緻密な検証で示し、現時点では決定的ともいえる見解を示した必読の論文である。

それにしても、根拠のない(乏しい?)都市伝説めいた定説というのもあるのだなあ。

品評会終了後、私市先生の持参されたカナダのTVドキュメンタリーのDVDを鑑賞。深海探査の歴史を追ったもので、バチスカーフから現代の海底地図作成まで、変遷が分かる内容であった。こうした探検を始めた人たちには、やはりヴェルヌ作品への思い入れがあるそうで、影響力の強さを感じた。

さらにその後、砂町銀座の一角で一杯やったのであった。

さて会誌6号の特集は『神秘の島』である。どんな投稿が出てくるか。

Jules Verne Page 掲示板閉鎖

掲示板に参加させていただいて9年近くなりました。
掲示板閉鎖の画面を見たとき感慨無量の感に打たれていました。不思議なことに残念な気持ちはありませんでした。掲示板に初めて参加した時、初期はコンセイユと名乗っていましたが、ほかに同じハンドルネームを持つ方がいらしたので、考え抜いてサイラス・ハーディング大佐としていたのが懐かしいものがあります。
 その後、物々しいなと思い、当時掲示板に初めて参加した時の年齢42歳を末尾に入れてサイラス・ハーディング42となった訳でした。

 Synaさんは何らかの形で掲示板の記事を残されたい、と仰っていたのが思い出されますが、閉鎖画面を見る限りおそらく無理だったようですね。最近の会誌で掲示板での「謎のサメ」やりとりを編集して掲載させてもらいました。掲示板閉鎖、および記事閲覧不可能となっては「ティントレア談」を掲載したのは良い選択だったと自分でも思います。

 書かなかったら、すべて水の泡でしたから安堵しました。

お詫びと訂正  ある会員の活動8

来週7月3日(日)は会誌5号の品評会が行われる(はずです)が、読み返していて重大な誤りに気付きましたので、この場を借りてお詫びして訂正いたします。

今回私は2本掲載していますが、このうち自由投稿の方で大間違いをしております。

ブルース・チャトウィン『パタゴニア』とヴェルヌ『グラント船長の子供たち』を比べる内容で、チャトウィンは自由にパタゴニアをうろうろしているのに対し、『グラント』の主人公たちは行方不明の人物を探すため、手掛かりをもとに特定の緯度線を直進することに触れています。

この緯度を、私はうっかり「南緯三八度」と書いている(150ページ)のですが、もちろん正しくは南緯37度です。

これは、「してはいけない誤り」です。

なにしろ『グラント』全編を貫く謎の根幹、作品のアイディアそのものというべき緯度数なのです。これを間違えるということは、ちゃんと読んでいないも同然と言えるでしょう。

深くお詫びし、訂正いたします。

すでに会誌を購入された方々、会員の皆様、申し訳ありませんでした。

編集に力を尽くされたスタッフの皆さんにも、せっかくの会誌にこのような瑕瑾を残してしまったことをお詫びいたします。

こうしてひとつ見つけると、他にも思い違いなどがいくつもあるのではないかと思って戦慄します。

浅学非才の身、間違いをゼロにすることは確約できませんが、今後は上記のような基本的なミスはすることのないよう、努力いたします。

ある会員の活動 その7

5月19日(水)NHKBSプレミアムで放送された「世界ふれあい街歩き」で、ヴェルヌの故郷ナントをとりあげていた。

海外のある街を1日かけてぶらりと一周する、というコンセプトの紀行番組である。目の高さにハイヴィジョンカメラを据えて徒歩移動する(コンサート中継用のぶれない機材で、腰で支えているらしい。撮影には何日かかけているようだ)ため、視聴者は実際に街を散歩している気分になる。

自宅と会社以外にほとんど移動しない私はこの番組が割と好きでよく見ている。ホームページの予告にはヴェルヌのことも書かれていたのだが、あまり期待しないで観た。

案の状、「ナントの男は夢想家で、女は働き者」などという、本当かどうかわかりもしないテーマのだしにされていたし、ヴェルヌ博物館がちらりと出てきたのはよかったが、どちらかといえばパフォーマンス集団「ラ・マシン」を紹介する枕になっていたし、その際映っていた挿絵には『80日間世界一周』というテロップが付いていたが、どう見ても『征服者ロビュール』のアルバトロス号だった。

せめてラ・マシンの巨大な象のギニョールを紹介する時、『蒸気で動く家』の挿絵を隅に入れてほしかったが、高望みというものか。

私市先生が紹介しているヴェルヌのエッセイ「青少年時代の思い出」によると、ヴェルヌ一家はナント市内で10歳のころ別荘を手に入れている。(最初、「引っ越しをしている」と書いたが、筆者の読み違いであった。コメントを参照)。シャントネという、市の中心部から若干離れた丘の上のようだが、そこまではルートに入らなかった。

そんなわけで、会員としてはほぼ何の収穫もなかったが、「ヴェルヌが生まれたのはこの川岸だ」と住民が語っていた河畔の風景は見ることができた(この住民の発言も相当アバウトであった。コメント参照)。当時とは違っているだろうけれど。

もともとそんな番組ではないのである。だから期待しなかったのだ。

この番組の面白さは、わざわざ人のいない路地に入りこんでいくような流浪の感覚にある。クロアチアだったか、路地を抜けると集合住宅の中庭で、午後の日差しの中で風に植え込みが揺れている。誰もいない、そんな様子をしばらく映していた。

いったこともない街で、一人ぼんやりしているような、NHK総合でも金曜日の22時という時間に放映している、考えてみれば変な番組なのだ。

それでも、ナントの風景などNHKでしか放送しないだろう。後半生の居住地アミアンはまだやっていないようなので、ぜひ今後とりあげてほしい。

NHKでは他にも、以前「世界イチバン紀行」という番組でトリスタン・ダ・クーニャ島をとりあげていた。『グラント船長の子供たち』で主人公たちが途中立ち寄る島であるが、今でも他の陸地からの距離が世界で最も遠い島だそうだ。まだ一度しか録画を見ていないが、『グラント』の記述と比較しながら見直すこともしなければならない。

さて、会誌第5号はついに完成。昨日郵送されてきた。前にも書いたが、こうして本になると感慨深い。編集作業は相変わらず熾烈を極めたようで、寄稿するだけの者としてはひたすら感謝。表紙も『海底二万里』特集にふさわしい迫力に仕上がっている。

自分の文章は今読むといろいろ反省があるが、また次回につなげていきたい。

Excelsior !第5号入稿!

本日、入稿してまいりました。仕事帰りに白山に寄り、なんだかんだで小一時間。いつもながら大変なご尽力をいただいたshiinaさんとkurouchiさんに感謝あるのみ。ご予約いただいている皆さまには、大変お待たせしましたが、今月下旬にはお手元に届けられると思います。ご期待ください。

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