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ロシア映画「キャプテン・ネモ」

以前、ユーチューブでレアな映画「ミハイル・ストロゴフ」を紹介したことが思い出されますが、またまた、新発見の映画を見つけました。

1975年製作らしいロシア映画「キャプテン・ネモ」の連続動画です。

http://www.youtube.com/results?search_query=%D0%9A%D0%B0%D0%BF%D0%B8%D1%82%D0%B0%D0%BD+%D0%9D%D0%B5%D0%BC%D0%BE+&oq=%D0%9A%D0%B0%D0%BF%D0%B8%D1%82%D0%B0%D0%BD+%D0%9D%D0%B5%D0%BC%D0%BE+&aq=f&aqi=g-L4&aql=&gs_nf=1&gs_l=youtube-psuggest-reduced.12..0i19l4.161322.161322.0.163399.1.1.0.0.0.0.220.220.2-1.1.0.

Captain NEMO 1-1 USSR-1975 から始まって、CepnR 3/3 yactb 6/6 までで終わります。ちなみにロシア語では「R」が逆向きになっていますが、仕方なく「R」で代用しました。1話あたり10分。

CepnR 3/3 yactb 6/6 の最終話ではメールストロームが安っぽい映像。おもちゃのタンクが振り回され、俳優の映像をクルクル回して…、突然、砂浜に現われるシーンが唐突すぎる。
この映像は、all cinema online でも情報がない。前回と同様、希少価値のあるヴェルヌ映画ですね。

ヴェルヌと関係ない話

この十日ほど結構きつい日々が続いておりました。その最大の要因はハードな原稿の執筆。河出書房新社の「道の手帖」というシリーズから、没後二十五年を記念して深沢七郎が出ることになり、いくつかの作品の解題を依頼されたのですが、いや、深沢七郎は大好きな作家とはいえ、十年くらい前に手に負えないと思ってずっと読んでいなかったものですから、寝耳に水でびっくりしました(どうやらその頃の知人が覚えていて推薦してくれたらしい)。しかも『楢山節考』と『風流夢譚』というハードさで、加えて、僕には全然なじみのないプレスリー賛歌の『東京のプリンスたち』。なにを書けばいいんだ、という感じでした。解題といわれたので、てっきりよくあるような、そこだけ小さい活字で三段組みになっていて、辞書式に代表作の解題が並ぶコーナーだと思ったので、できるだけ書誌情報やら背景やら先行する評論やらを紹介した上で、頑張って新しい論点を出そうと、書庫から持ち出した著作集を積んでとっかえひっかえしていたわけです。昨日、ゲラが出てみたら、「深沢七郎の作品世界」という総タイトル付とはいえ、独立した論考扱いで、こういう書き方で本当によかったんだろうか……と。しかもなんという堅苦しい文章。河出の近刊案内にもようやく出ていて、主な執筆者の顔ぶれが判明しましたが、たぶん顔を出すだろうなと思っていた、最近どこに行っても目にする気がするあの作家とかがやはり含まれていて少々げんなり。しかもtwitterを見ると、どうやら僕と同じ欄のほかの作品を頼まれた人(画家らしい)が代筆者を募集してその場で取引が成立している……。なんだかんだで話題満載な(?)一冊になりそうですので、ご注目ください。来月22日発売予定です。

春休み以来、仕事関係以外の本があまり読めないのですが、わずかな例外が川崎彰彦。いや、小沢信男、山田稔ときたらいずれはこの人を読まないわけにはいかないのですが、やはりいいのですよ、この作家。『冬晴れ』という短編集に収録の「ガラスのかかと」は多くの方にお勧めしたい一篇です。青山一丁目の流水書房になんとコーナーがあります(ここの本屋のある一列は趣味全開のセレクションで一見の価値あり)。たぶん最後の一冊だった俳句集は僕が買ってしまいましたが、『冬晴れ』そのほかはまだあるはず。このへんの作家が入手できるのは京都の三月書房とここくらいでしょう。

春の雑談

いつも回してもらってすみませんと言いつつ、最後に回してくるとはどういうことですか(笑)。

現在、会誌は最終の編集段階(らしい)。次の特集の準備にはまだとりかかれておらず、要はある会員の活動としてはほぼ停止中なので、今回はせっかく回してもらったので雑感を少々。

そういうものの、私はロケットやミサイルに詳しいわけではないので(そこは大橋さんや幕田さんの本領でしょう)、素人なりに愚考すると、まずもってロケットとミサイルの違いと言えば、これはまず目的が違う。ロケットは輸送が目的で、ミサイルは攻撃目的。

つまりミサイルは当てればいいわけで、これは今も昔も変わらず弾道計算の世界(といっても結構複雑)。ロケットは軌道修正して帰ってこなければならないわけで(例:はやぶさ)、ミサイルより計算はさらに複雑なはず。

しかしヴェルヌの場合は、『地球から月へ』の場合も当初帰ってくる気がなかった(!)ので、月に当てるべく弾道計算しかしてなかったのでした。

で、『ベガンの5億フラン』のシュルツ先生の場合。まず、多分弾道計算はしたのだろうと考えます。

なぜって、それもしないで山の向こうに大砲を撃つやつはいくらなんでもいないだろうから。

それが大気圏脱出速度を超えることまでは想定していなかった、と。

でも、シュルツの大砲って射程距離が40キロだっていうから、火薬の量を間違えただけかも(射程距離40キロって、戦艦大和の主砲と同程度でしかないのです)。

逆に、今回のように、発射直後に空中爆発して失敗、というオチをなぜ『ベガン』で採用しなかったのかというと、多分一応毒ガス(炭酸ガス)弾だったから、空中爆発では始末がつかないというヴェルヌの気遣いだったのではないでしょうかね。爆発しないまま、大気圏外へ放り出してしまうというのは、当時の発想としてはやはり画期的で、思いついたもん勝ちですね。

現実には今回の燃料には毒性があるということですので、ヴェルヌのようにちゃんと話をまとめてくれる人はいないわけです。

しかし、ミサイルではなくロケットだった、という可能性はなかったのか。

某第一書記がはやぶさタン萌えでロケット開発に力を・・・あ、やめとこう。

あと、科学啓蒙教育としてのヴェルヌ、ひいてはSFの利用、ということになると、戦後日本でもそうだし(核エネルギーとか)、40〜50年代アメリカSF全体のイデオロギーについて考えなければいけなくなってしまいますのでパス。でも、元々『教育と娯楽』雑誌の趣旨がそうなのだから、某国でも通用してしまうところが逆にすごいのか。

でも、『ベガン』の鋼鉄都市や某国の富国強兵科学啓蒙もそうですが、フランス市の衛生規律科学啓蒙も、会誌でやったように相当気持ち悪いものです。『2年間の休暇』を読むときには、そういう視点は封印しなければいけないのか? 現代ヴェルヌ受容の問題であることは確かですね。

長くなったのでこの辺で。全く話は変わりますが『梅ちゃん先生』、視聴率連日20%超えだそうで、私の予想は今のところ大はずれ。そんなにみんな安心前向きドラマが観たいか。
まあ、『カーネーション』のラストは私の大好きなメタフィクションオチだったので満足至極。

今そこにある脅威の旅

このブログ、ishibashiさんとsansinさんのお二人に回していただいて、申し訳ありません。色々忙しくてなかなかネタを考える余裕がないのですが、今回は柄にもなく時事問題について語ってみたいと思います。

何といってもここ数日間の一番の話題は北朝鮮の「人工衛星」の発射! これに尽きます。小心者の私は石垣島にPAC3が配備されるなどのニュースを見て、お隣の西表島は大丈夫だろうかなどと自分でもわけの分からない心配をしながら震え上がっておりました。結果は既に皆さんご存知の通りで、発射失敗したからといって手放しでは喜べませんが、大事に至らなくてとりあえずホッとしているところです。

ところで、皆さんは北朝鮮で2006年にジュール・ヴェルヌの切手が発行されているのをご存知でしょうか。
http://jv.gilead.org.il/stamps/korea06.html

没後100周年の2005年には世界各国でヴェルヌ切手が発行されていますので、一応それを受けてのことなのでしょうが、数年前にこのことを知った時は流石にちょっと驚きました。中南米やアフリカの国々が外貨を稼ぐためにコレクター向けの切手を乱発しているのは有名ですが、かの国がそれと同様のケースとはちょっと思えません。純粋に国民にヴェルヌファンが多いと捉えるべきでしょう。何せ向こうは日本みたいに娯楽が豊富じゃありませんしね。「いやあ、ヴェルヌって本当に世界中で大人気なんだなあ〜」などと勝手に納得していました。

……が、今回の騒動を受けて、否応無しに見方が一変してしまいました。実は科学に関心を持つ子供を増やして国力を増進させる政策の一環だった——とりあえず今の私はそんな気がしてなりません。その結果があれでは……というのもアレですが(というかむしろヴェルヌらしい結末かもしれません……何をかいわんや)、こういうところからも、今の日本人がヴェルヌを忘れつつあるのはまずいのではないかと、色々妄想中です。

p.s. どうせなら『ベガンの〜』に絡めて書くべきだと後から気づきましたが、良くわからないのでそのへんはsansinさんに回します。

秘蔵のドラマ「ミハイル・ストロゴフ」

 先ほどYOUTOBEを見ていたら、映画「ミハイル・ストログフ」1956年版がアップされていました。
http://www.youtube.com/watch?v=2FiaqOx2RRI&feature=colike

 念のため、all cinema online で探ってみました。1956年にはそれらしい映画は掲載されていませんでした。とすると、秘蔵のテレビドラマかなと思いました。

 この動画サイトは古い映画、著作権が切れている映画が2時間とか、長時間の時間で投稿されているようです。最近知ってびっくりしました。

 ほかには、ジャン・ギャバン出演の「レ・ミゼラブル」もオリジナルの時間で収録されています。

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