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賀正

遅くなりましたが、今年もジュール・ヴェルヌ研究会をよろしくお願いいたします。

さて、2012年初投稿にふさわしいおめでたい話題がフランスから届きました。プレイヤード版ヴェルヌの詳細(まだ編者は不明ながら)が判明。この五月に二巻本で、『グラント』『海底』『神秘』の三部作と『氷のスフィンクス』を収録するそうです。エッツェル版の挿絵ももちろん収録。以下の「エクスプレス」の短い記事をご参照ください。

Jules Verne fera son entrée dans la bibliothèque de la Pléiade en mai prochain sous la forme d'un coffret de deux volumes regroupant Vingt Mille Lieues sous les mers, L'Ile mystérieuse, Les Enfants du capitaine Grant et Le Sphinx des glaces, agrémentés de plus de 500 illustrations des fameuses éditions Hetzel. Nul doute que cette parution relancera l'éternel débat : Jules Verne était-il un grand écrivain ?

http://www.lexpress.fr/culture/livre/le-tour-de-verne-en-deux-pleiade_1069988.html

この記事の締めの文句は、「この出版によって永遠の議論にふたたび火がつくことだろう――ジュール・ヴェルヌははたして大作家だったのか?」。まあなんというか、こういう問いがこれほど繰り返されるのはヴェルヌくらいなので、これがヴェルヌのステータスということでいいんじゃないかと思うんですが。というか、別に大作家だろうがなかろうがどうでもいいというのが本音ではあります。個人的には今度こそちゃんと本文校訂してくれるんだろうな、ということだけが気になりますけど、期待薄でしょうねえ。

それから、ガリカで『八十日間世界一周』の最終稿が閲覧できるようになったようです。まだ確認していませんが、こちらの方が個人的には大ニュース。早く『海底』の草稿も公開してほしい。校訂版はそれからです。