ニュースはNHKを見るのだけれども、昨日のブラジル沖海底で大陸の痕跡が発見されたニュース、「アトランティスか?」などという「あおり」とともに、19時のニュースでは海底二万里の挿絵が当たり前のように使われていた。
それどころか、21時のニュースではヴェルヌを飛び越えてナディアを使っちゃった。さらに雑誌「ムー」編集部に取材。
きっと、ふざけてるわけじゃないんだろうな(ふざけているなら悪ふざけである)。きっとまじめに、「夢のある話」として紹介しているのだ。
最近、メディアでもどこでもほんとに事実と虚構を区別してない。アトランティスは伝説である。プラトンなどという、数千年前の無知蒙昧がいくら事実だと言い張ろうが、伝説であって根拠はない。ジパングと大差ない話だと思う。「ムー」の信憑性が東スポと双璧なのは周知のとおり。
問題の痕跡は数千万年前の大陸移動の痕跡らしく、人類文明とは何の関係もないという説明は、最後にちょっとつけたりで言われただけだ。こんな報道の仕方をするなら、本気で受信料を返してもらいたい。
あ、ちょっとここに書くには言いすぎだったかな。失礼しました。
報道の仕方さえちゃんとしていれば、ロマンのある話、ですむのだけれど。
啓蒙を忘れたメディアにヴェルヌを安直に使ってもらいたくはない、ということが言いたかったのでした。
そんなことより、レイ・ハリーハウゼンが死去。92歳とのこと。
ヴェルヌ研にとっては『SF巨大生物の島』の人。
個人的には、やはりシンドバッドものや『アルゴ探検隊の大冒険』です。合掌。