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少年少女昭和SF美術館

会員の大橋博之さんの編著『少年少女昭和SF美術館』が平凡社より刊行されました。大判でカラー写真による装丁や挿絵がふんだんに入った、見るだけで楽しい本です。ヴェルヌに関するセクションもあります。コラリー号伝説や例の名言(「誰かによって想像されたことは別の誰かによって実現可能です」)が捏造である疑いが濃いことを書いてくださっているのは大いに歓迎なのですが、『気球に乗って五週間』がナダールの影響という伝説を依然として踏襲されているのは遺憾です。この辺については最近新事実も出てきて、だいぶ明らかになってきていることは会誌でも何度か触れているのですが……。ともあれ、ご購入はヴェルヌ書店(http://www.kurouchi.com/verne/)経由でよろしくお願いいたします。

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sansin 2013年11月24日(日)10時08分 編集・削除

予約してあったので、昨日さっそく届きました。

以前 Courrier du czar に書いたのですが、紹介されている『名作冒険全集』(偕成社)の「名探偵ホームズ(1)〜(3)」こそ、ワトスンをワトソン少年に変えて、真相を知った幼い私にジュブナイルアレルギーを起こさせた本です。

あまりSFに理解を得られなかったこともあって、家にあった本は少ない。岩崎書店の、ウォルハイム「なぞの第九惑星」や、ハインライン「宇宙怪獣ラモックス」くらいか。

今回読んで、レム「泰平ヨン」がジュブナイル化されていたと知って驚愕しました。

大橋さんが思い入れのある朝日ソノラマの「サンヤング」シリーズは、小林信彦のオヨヨ大統領シリーズが入っていたりするすごいラインナップで、光瀬龍「暁はただ銀色」、平井和正「超革命的中学生集団」など、聞いただけで一生忘れないタイトルの名作もありますが(だが、読んだ記憶がない!)、個人的には都筑道夫「蜃気楼博士」にとどめを指します。

「ミラージュ」、「ルポライター」、「動機」といった言葉はすべてこの作品で覚えた。あとがきで、本格推理を「パズラー」ということも学んだ。「次郎、考えたら、負けるなよ」というドクター・ミラージュの名言も忘れがたい。
(いまネットで見たら、「ミラージ」だったかもしれない)
ワトソン少年のように大人の名探偵によりかかるのでなく、同年代(ちょっと上かな)の少年が必死に考えて真相に迫っていく、という設定に共感したのでしょう。併録の「午後5時に消える」も印象深い佳作でした。

都筑道夫のジュブナイルは何年か前に復刊しています。また読みたくなってしまいましたね。

しかし、こんな細かいことを忘れられないから、新しいことを覚えないのですよね・・

sansin 2014年01月20日(月)06時52分 編集・削除

今日(2014年1月20日)、日経朝刊の最終面(文化欄)に大橋さんが寄稿されています。
収集の遍歴など要約されてますので、読める方ぜひ。

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